『オタクに優しいギャルはいない!?』オタクとギャルとキャスト座談会!
2025年某日、アフレコ期間にキャスト座談会をしました!
仲睦まじいオタクくんとギャルズの様子をお届けします
瀬尾卓也:小村 将/天音 慶:稲垣 好/伊地知琴子:芹澤 優
――最初に原作を読んだときの印象を教えてください。
小村 オタクとギャルという、普段相容れることのないタイプのキャラたちが、最初からなかなかインパクトのある出会い方をしていて、バッチリ心を掴まれました。そこからどうやって3人が打ち解けていくのかが気になって、どんどん続きを読みたくなる作品だなという印象でした。それと並行して、のりしろちゃん先生の描くオタクとギャルの解像度が高いんです! 僕自身もオタクなところがあるので、「好きなもののことを話すとき、早口になるなる!」とオタクくんに感情移入ができて。ギャルに関してはあまり詳しくないですが、平成のギャルみを感じる一方、「こういう子、学校にいたな」と思えるキャラクターで、3人がどうなっていくのかがずっと気になり続けるので、そこが魅力だと思います。

稲垣 作品のテンポがすごくいいんです。笑いも多く、要所要所でキュン要素も入っていて。私もオタクなので、天音に親近感がわきますし、好きなタイプのギャルなので「推せる!」と思いました。また、天音と伊地知という、親友ふたりのエピソードも深くて、グッと心を掴まれました。

芹澤 ギャルにすごく愛がある作品ですよね。特に琴子は、明るくて元気で悩みがなさそうというギャルのイメージを、いい意味で崩してくれる気がするんです。とある姿でオタクくんに会ったときにも恥ずかしがって照れたりもするし、実はすごく勉強ができて、面倒見のいいお姉ちゃんだし。「ギャルってあんまり好きじゃないんだよね」と思っている方が琴子を見てくれたら、きっとギャルにもギャルの美学があって、彼女たちなりに悩みやコンプレックスがあることに気づいてもらえるんじゃないかなと思います。

――演じているキャラクターの注目してほしい部分や推しポイントを教えてください。
小村 オタクくんは、ギャルふたりからドキッとするような行動をされたときのおどおどとした姿を観ていただきたいです。僕から観ても、照れるオタクくんはかわいいんですよ。ピュアなリアクションをするし、それがギャグにもなっているので、注目です。それから、オタクくんがツッコミに回ったときの、不慣れながらも全力のツッコミも楽しんでいただきたいです。
――オタクくんは交流が苦手そうですが、そこまで暗い感じでもないですよね。
小村 そうですね。好きな話題になるとギアが入って、まくしたてるようにしゃべってしまいますが、根暗という感じでもなく、ギャルから「遊びに行こう」と提案されたときも、迷いはしますが、断りはしないんですよね。「行ってみようかな」と前向きに考える心は持っている。そこも彼のいいところだと思うのですが、おふたりから見てオタクくんはどうですか?
稲垣 キュンとする部分がいっぱいありますよね。まっすぐだし、律儀だし、そこがギャルにも刺さっているのではないでしょうか。
芹澤 琴子はクラスの中心にいるっぽくて、違うクラスの子にも話しかけられますし、陽キャで人気者描写も多いですが、原作だとなんでも話せるのはオタクくんと天音だけなんですよね。気遣い屋だからこそ、嘘をつかない2人が好きなのかなと思っていますし、だからこそ、割と早い段階で「オタクくんっていいかも」と思っちゃうのかもしれません。
小村 序盤の展開が早いですよね。
芹澤 そうなんですよ。琴子も天音もオタクくんに対してポジティブな印象をすぐに持つので、そう感じさせるところがオタクくんの魅力だと思います。
――天音の注目してほしいポイントは?
稲垣 見た目と違ってポンコツなところです(笑)。
芹澤 確かにかわいいよね。
小村 かわいいんだよな~。
稲垣 のちのち、妹……も出てくるのですが、その子の前ではお姉ちゃんでもあるけれど、子どもでもある感じが出ていて、そのときの表情がすごく好きです。なんなら、メインキャラクターの中で一番子どもじゃないかと思えるくらいで、実は一番感情表現が豊かなのかもしれないとも思いました。ギャグポイントが多いところも魅力ですし、心の声に注目しながら観ていただきたいです。
小村 僕もそのひとりですが、天音さんのギャップにやられる人は多いと思います。天音さんって、ファーストインプレッションだとクールビューティーなんですよね。でも、回を重ねるにつれて、意外な表情を見せたり、オフの姿が見えたりしてくる。モノローグは演じている稲垣さんを含めて、めちゃめちゃ面白いんですよ(笑)。クールビューティーな天音を演じる稲垣さんと、心の声を発する天音を演じる稲垣さんのギャップも、皆さんに見てほしいです。
芹澤 天音は変な声をいっぱい出してくれるんですよ(笑)。前半は、オタクくんがギャグ担当ですが、後半はそれが天音にスライドする感じでしたよね。
小村 天音さんのセリフで笑うことが多かったですよね。
――では、伊地知の注目ポイントと言われたら?
芹澤 琴子はすごくピュアなんですが、たまに急にあざとスイッチが入って、ドキッとするくらい色っぽくなる瞬間もあるんです。でもそれが全然こなれていなくて、ギャグか本気かわからないギリギリのラインなんですよね。そのあとすぐに照れてしまうのもかわいくて。見た目はギャルなので派手な印象を持たれがちですが、実はめちゃくちゃピュアでウブというのがかわいいところですね。
稲垣 伊地知もギャップ萌えです。ビジュアルからは想像できないくらいにしっかりしていて、家ではちゃんとお姉ちゃんしている。家での伊地知の弟に向ける顔が素敵なので、ぜひ見てほしいです。
小村 伊地知さんは、ギャルだから近寄りがたいのかと思いきや、フレンドリーで同性にも異性にも優しいんです。分け隔てなく接してくれるところが魅力ですよね。そして、一見明るいキャラクターに見えて、彼女なりに心に秘めていることがありそうなところも魅力だと思います。お話が進んでいけば、絶対に「伊地知さんのことを、より好きになった」と思えるエピソードが増えてくるので注目ですね。

――役作りで大切にしたことを教えてください。
小村 僕は、あまり作っていないんです。なぜなら、オタクくんが、まんま僕なので(笑)。これまで熱血なキャラや明るいキャラをいただくことが多かったのですが、オタクくんみたいなキャラを演じたことがなかったんですね。それもあってオーディションに臨んだときも、どう演じてもハマらなくて。それで、「一回、素でやってみよう」と開き直って、早口で『キラモン』のことをまくし立てるシーンを演じて、自分で聞き返してみたら、「オタクくんだ」と思えたんです。それをそのままオーディションに持っていったらご縁をいただけて、運命を感じてうれしかったですし、自分のありのままが作品につながったことが新鮮でした。

稲垣 オーディション当時の天音は、クールだけどたまに見せるギャップがかわいいという印象でした。でも、よくよく考えると、天音はオタクなので、クールビューティーというよりは自分を守るため、オタクであることを隠すためにクールに見えているだけなんです。普通のクールビューティーとは違うのが天音だと感じたので、その部分を大事に演じました。また、素の自分の声よりも低く作らなければならなかったのですが、無理に出すこともできないので、天音らしさがありつつも、自由にお芝居ができるラインを模索しました。ただ、クールとギャグ、両方とも振り切る塩梅が難しくて。アフレコ中に「視聴者の方に嫌われてしまうくらい怖くしていい」「振り切るところは振り切って、ギャップをたくさん見せたい」ともおっしゃっていたので、そこは常に考えながら演じるようにしました。

――天音はオタクとして叫びたくなるところを抑えて抑えて、抑えすぎた結果クールになっているという雰囲気ですよね。
稲垣 そうなんです。鉄仮面みたいになっています。最初の頃は「いつ解放できるんだ」とじれったかったですが、後半になるとどんどん楽しくなり、オタク全開にしていい場面では、素の私で演じさせていただいています。
芹澤 私は、タイトルに「ギャル」と入っていたので、最近のギャルものの作品と差別化するにはどうしたらいいのかを考えて、平成ギャルの動画を見まくったんです。そうやって自分なりに作り上げた琴子で演じてみたら、マネージャーさんから「かわいくない」と言われてしまったんです(笑)。「ギャルを意識しすぎているので、いつもの芹澤さんのかわいいところが出ているパターンも録ってみましょう」と言ってもらい、両方提出して結果、かわいいほうが通りました。なので、琴子を演じるときは、かわいらしさを前面に出していますね。それから、琴子はオタクくんの懐にも入っていけるキャラクターなので、誰にでも優しく、誰のところにも入っていこうとする、ワンちゃんのような人なつっこさを意識していました。

――かわいくないほうの伊地知がどんな声だったのかが気になりますね。
芹澤 ちょっとけだるげな感じで準備していました。第1話のアフレコのときに「ちょっとスレている感じに聞こえるのが気になります」って言われてしまいました。
小村 こなれているって言われていましたよね。
芹澤 第1話はまだオーディションで作った琴子の余韻が残っていましたね。でも、そこからは太陽のような明るさや爽やかさを意識するようにしていました!
――3人は息ピッタリの掛け合いをしていますが、皆さんが打ち解けるのも早かったですか?
芹澤 ご飯に行くことが多かったので、早かったですよね。
小村 そうですね。収録のあとはスタッフさんも交えて、毎回のようにご飯に行っていましたよね。そこでいろいろと話せたのが大きかったですね。
稲垣 小村さんが仲よくなろうとしてくださって、最初にグッズをたくさん持ってきてくれました。
小村 原作から好きだったので、実は、オタクくん役が決まる前に、『オタギャル』のグッズを買いに行っていたんです。気が早かったですが(笑)、無事にオタクくんを演じられることが決まったので、アフレコの日に「はじめまして。よろしくお願いします」の気持ちで、天音さんと伊地知さんのキーホルダーをおふたりにプレゼントさせていただきました。
芹澤 クレーンゲームでゲットしたカップも貢ぎ物としてもらいましたよね(笑)。
小村 お近づきの印に……みたいな感じでしたよね。
稲垣 レモン牛乳もですよね。
小村 そうですね。僕が栃木県出身なので、栃木の名物をちょこちょこ持っていったりして、意識的に仲よくなろうとしていました。座長というポジションにプレッシャーは感じていましたが、作品が明るくて温かいので、アフレコスタジオも明るく、温かい雰囲気にしたくて。女性のお2人との掛け合いが多いので、どうやって仲よくなっていったらいいかは考えましたが、お2人が本当に優しくて、僕がだる絡みをしても「どうしたの?」と返してくださるんです。その優しさが作品の雰囲気にもつながったと思うので、本当に感謝しかありません。
稲垣 こちらこそでございます。
芹澤 面白いTシャツを着てきたり、何気ない話題を振ってくれたりはしていたけれど、あざとくなく、頑張っている感もなかったので、普通に面白い人なんだなと思っていて(笑)。仲よくなろうとしてくれていたなんて、全然わかりませんでした。座長として考えてくれていたんですね。
小村 自然に見えていたのは、僕自身も楽しんでいたところが大きかったと思います。そう振る舞ってもいいと思わせてくれる現場で、気負わずにいってもちゃんと返してくださるし、盛り上がれるんですよね。スタッフさんもキャスト陣も優しい方ばかりで、とても素敵な現場だったなと思います。
――作中でオタクくんと天音は『キラモン』に夢中ですが、皆さんは何のオタクですか?
小村 今この瞬間はぬいぐるみです。集めたぬいぐるみをベッドに飾っているのですが、寝られる範囲が4割くらいになりました(笑)。僕は子どもの頃から、ぬいぐるみを抱いていないと寝られなくて、ちょこちょこ集めていたんですね。それが『オタギャル』に参加させていただけることが決まったあたりから、やたらとぬいぐるみ熱が燃え上がってしまい、クレーンゲームで取りまくるようになってしまって。もしかしたら『キラモン』の影響でかわいいものを集めたい欲が強まったのかもしれません。最近は、ぬいぐるみの着せ替えをするようになって、いよいよ沼り始めるぞと思っています。
稲垣 私は『ちいかわ』です。普段はあまりグッズを買わないのですが、無限にお金を出してしまいます。私もぬいぐるみが増えてしまって……。
小村 増えますよね。
稲垣 増えますね。あと、パペットスンスンにもハマりまして。
小村 スンスンは僕もハマっています!
稲垣 かわいいキャラが自分のブームになっているので、それも『キラモン』の影響かもしれないです。
芹澤 私は……嘘だって言われるかもしれないんですけど、世界史です。琴子の影響なのかわからないんですが、最近ショート動画や、世界史を超簡単にまとめている動画を見るのが好きなんです。仕事でラジオのパーソナリティーを務めさせていただくことが増えて、世の中について知らなきゃいけないと考えるようになり、一般常識を知っておこうと動画を観始めたんです。そうしたら、国の成り立ちや国同士の戦争など、ひとつひとつが興味深くて。学生時代のテストのための勉強は何ひとつ面白くなかったのに、大人になってからの勉強は、とても楽しいです。
小村 大人になってからの勉強って面白いですし、世界の解像度が上がりますよね。
稲垣 わかります。私も中学生向けのドリルを買いました。全教科入りのドリルなのですが、理科が特に楽しくてハマっちゃっています。
――放送も目前に迫っています。ぜひ放送を楽しみにしている方へ向けて、メッセージをお願いします。
小村 『オタギャル』は、原作ののりしろちゃん先生、漫画の魚住さかな先生のお2人のお力で、とても優しい世界が描かれています。のりしろちゃん先生も「優しい世界観を大事にしています」とおっしゃっていたので、まずその優しさを感じていただきたいです。笑いあり、涙もあり、感動的なシーンもあるので、心を揺さぶられてほしいですし、あわよくば『キラモン』にもハマってもらいたいです。皆さんの声が大きくなれば、『キラモン』の何かもあるかもしれません。そして、『オタクに優しいギャルはいない!?』という、疑問を投げかけるタイトルになっていますが、果たして本当にいるのかどうかは、ぜひ作品を観て、答えを出していただければと思います。
稲垣 アニメは原作のテンポのよい展開を踏襲しつつ、エピソードがさらに濃密に描かれたり、アニメならではの『キラモン』の世界が観られたりもします。アニメでしか楽しめないエピソードも盛りだくさんなので、原作とアニメと、それぞれで違った楽しみ方をしていただければと思います。それから、天音の変な声を楽しみにしていてください(笑)。
芹澤 社会で生きていく中で、(自分の)殻を破るのが怖いと思っている人は多いと思います。その中で『オタギャル』は、一歩飛び出せば優しい世界がひろがっているかもしれないと、勇気を出せるきっかけがもらえる作品だと思っています。ギャルと聞くと「ん?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、天音と琴子からは「ギャルにも愛おしさとかわいさがあるんだな」と感じてもらえると思いますし、オタクくんはオタクくんで「オタクなんて」と思っている方が観れば、「カッコよく、男らしい面もあるな」と感じていただけると思います。ぜひ皆さんも、そんな優しい世界に触れてください。




撮影:セキヒカル インタビュー:野下奈生(アイプランニング)